2月3日、総務区民委員会が開催され、調査事件1件、報告案件10件について説明を受け質疑を行いました。
調査事件である「新宿区第二次実行計画の策定及び素案に対するパブリック・コメントの実施について」では、令和3年度から5年度にかけての行財政計画を、個別具体的な事業の計画によって示すものです。
3年間で約360億円の計画事業(政策目的をもって計画的・優先的に進める事業)を実施する予定であり、その中には、@牛込保健センター等複合施設の建替え、A放課後居場所事業の充実、B教育ICTの充実(GIGAスクール構想)など、区民の関心が高く、多額の費用を投じる事業もあります。
他にも、「公民連携の推進」、「ICT・RPAを活用した効果的効率的な業務推進」、「市ヶ谷商業高校跡地の将来活用方針の検討」といった新宿区政のあり方を大きく変え、区民生活に影響を与える検討事業も含まれており、今後の事業実施をよく見ていきたいと思います。
気になったのは、多くの皆さんが長年要望している戸山公園箱根山地区での総合運動場の整備についてです。
戸山公園を管理する東京都との協議が続けられていますが、方向性が定まる目途が立っておらず、今回の実行計画でも、「令和5年度末の目標」が「総合運動場の整備・検討」、「都との連携・協議」とのみ記載されています。
「<東京2020オリンピック・パラリンピック関連事業>」と銘打たれた事業であるにも関わらず、2024年になっても「検討」や「協議」が続くようでは区民の皆さんの期待に応えることができません。
この問題については、東京都側でも新宿区の立場を理解して動いていただく必要があると考えます。
また、区財政に関しては、「ふるさと納税」による特別区税へのマイナス影響が緩和され、特別区民税の増額が見込まれる一方で、コロナ禍の影響による減も心配されます。
区では、リーマンショック時の動向を参考に、令和4年度以降は経済の持ち直しを見込んでいるとのことですが、先行きを見極めつつ、慎重に財政運営を行う必要があると思われます。
報告案件は10件もあり、それぞれが重要なテーマであったため、この日の質疑は午後にわたりました。
その中で、「新宿区立文化センターの改修方法の実施方針について」では、文化センターの改修をPFI方式ではなく従来型方式(区が改修設計及び工事発注を行う方式)とする旨の説明を受けました。
昨年の委員会では、文化センターの特定天井等の改修工事については、十数億円の経費を要するため、今後の運用方法も含めてPFI(RO)方式を検討することとされていました。
民間のコンサルティング会社の検討結果レポートでは、従来型方式と、PFI(RO)方式、DB方式、DBO方式などとを比較し、PFI(RO)方式が最も適当であるの結論が示されていました。
区でも、このレポートを受けてPFI(RO)方式での改修及び運営を検討したものの、コロナ禍により財政見通しが不透明となってきたことから、多額の後年度負担(債務負担行為)が発生するPFI(RO)方式は断念せざるを得なかったとのことです。
私自身は、PFI(RO)方式を採用した場合には文化センターのあり方が大きく変わるのではないかと懸念していたこともあり、この結論には異論はありません。
PFI(RO)方式のVFMを強調するのではなく、多額の後年度負担(債務負担行為)が生じることを適切に評価したものと思います。
ただ、今後様々な区有施設の改修・運営方法が検討されるにあたり、区民との議論よりもコンサルティング会社のレポートを重視した結論が出される可能性について懸念を持っています。
今後も、公共施設や公共サービスのあり方については、しっかりと議論を続けていきたいと思います。