2020年11月18日

【2020年11月12日 新宿区情報公開・個人情報保護審議会報告】

11月12日午後2時より、新宿区情報公開・個人情報保護審議会が開催され、6件の報告案件について説明および審議を行いました。

このうち「障害福祉サービス事業所及び介護サービス事業所の職員に対する新型コロナウイルス感染症のPCR検査業務の委託について」では、PCR検査業務を委託するにあたって委託先である民間検査機関及び検査業務を取りまとめる国立国際医療研究センター(NCGM)に処理させる個人情報の管理が議題となりました。

125499666_2908718402564454_8685593909021354299_o.jpg

この事業は、障害福祉サービス事業所及び介護サービス事業所の職員の方を対象として、本年11月から来年2月にかけて、希望する方がPCR検査を受けられるようにするものです。
ただし、事業期間中にPCR検査を受けられるのは1人につき1回のみであり、また全員を一度に検査するものでもないことから、実際には感染者の早期発見・隔離にはつながらず、「安心感」しか得られないのではないかという疑問もあります。
しかし、やらないよりはやった方が良いということで、11月5日の臨時議会では補正予算が可決されたものです。

今回の個人情報保護審議会では、この事業に係る個人情報の流れが具体的に説明されたのですが、その中で特に議論の対象となったのは、PCR検査を受けた方の個人情報の一部についてNGCMが研究のために収集・利用できるとした点です。

125796461_2908718655897762_482153996063740972_o.jpg

収集の際に本人に説明を行った上で同意を得るとのことでしたが、PCR検査を受けるためには個人情報をNCGMに対して提供しなければならないと誤解する方が出る可能性もあるため、十分な説明を行うよう求めました。

また、収集された情報の研究目的での利用についても、本人同意のやり方によっては第三者提供や非識別加工情報として広く利用される可能性が想定されますが、区においてはNCGMとの間で確認がなされていないことが分かり、対応を求めました。

本件のように、情報を収集・管理利用する新宿区、民間検査機関及びNCGMの三者に適用される個人情報保護法令が異なる場合には、新宿区の個人情報保護条例において許されていない個人情報の利用についても、他の法令上可能であることが考えられます。

区の事業が外部委託されることが増加する中、こうした点も踏まえて個人情報保護体制を整備する必要があります。
posted by 三雲たかまさ at 03:38| Comment(0) | 活動報告

【2020年11月11日 総務区民委員会報告】

11月11日午前10時より総務区民委員会が開催されました。

議題は、
@「旧都立市谷商業高校跡地活用方針(案)の作成及びパブリックコメントの実施について」(調査事件)、
A「工事請負契約の締結について」(報告案件)、
B「四谷区民ホールの休館について」(同)の3件です。

このうち、旧市谷商業高校の跡地活用については、東京都が所有する土地であるものの、以前から地域のための有効活用ができないかが課題とされてきました。

この間、この跡地は、近隣の愛日小学校の建替え時の仮校舎や元気館の体育館改修時の代替施設、また隣接する牛込第一小学校の部活動施設として活用されてきました。
また、来年度からの4か年にわたって牛込保健センター等複合施設建替え時の代替施設として使用される予定です。
さらにその後の活用について、新宿区において地元の行政需要を踏まえて検討を重ねた結果、今般以下の方針案が策定されました。

125507725_2908627432573551_4640638200031565271_o.jpg

(ア)特別養護老人ホーム等の高齢者施設の建設
区内の特別養護老人ホーム、ショートステイ施設は引き続き高い需要がある一方で、区内には建設に適した土地の確保が困難であったため、こうした高齢者施設の敷地として活用することとする。

(イ)防災広場の設置
災害発生時に一時的に避難、集合できるスペースを確保し、いざというときには隣接する牛込第一中学校の校庭と併せて使用できるように配置する。
また、周辺の私立認可保育所の園庭確保が困難であるため、園児の運動会や戸外活動等で活用する。

(ウ)牛込第一中学校の建替え
築60年が経過した牛込第一中学校は、増改築を繰り返した結果動線が複雑化し不便になっていることから、建替えを行う。

旧市谷商業高校の跡地については、地域の方々を中心に有効活用を要望する声が長年上がっており、ようやく進展することとなります。
特に牛込第一中学校については、私たちの会派でも視察に訪れましたが、老朽化と動線の複雑化は相当深刻であり、早期の建替えが必要であることは共通認識となっていました。

今後の具体的な進行については、11月25日(水)から12月14日(木)までパブリックコメントを実施する予定であり、広く区民の皆様からのご意見を募集しますので、関心のある方は是非ご意見をお寄せください。
posted by 三雲たかまさ at 03:32| Comment(0) | 議会活動

2020年10月22日

【2020年10月20日 防災等安全対策特別委員会報告】

防災等安全対策特別委員会が開催され、委員長として出席しました。

議題は「新宿区国土強靭化地域計画の策定について」(調査事件)です。

01.jpg

平成25年に制定された国土強靭化基本法において、市区町村は国土強靭化施策の推進に関する地域計画を定めることができるとされています(13条)。

ところが、これまで同法に基づき国や都の基本計画、地域計画は策定されていたものの、都内市区町村では八王子市と荒川区以外は地域計画を策定していませんでした。

そうした中、平成30年12月の国土強靭化の推進に関する関係府省庁連絡会議において、国土強靭化予算の重点化等による地域計画の策定促進に係る取組み推進について申し合わせがなされたことなどを受け、新宿区でも地域計画である「新宿区国土強靭化地域計画」を策定することとしました。

(分かりやすく言えば、「地域計画」に基づく事業は「国土強靭化事業」として国からお金が出ることになったので、新宿区でも「地域計画」を作ることにしたという側面があります。)

新宿区では、これまでも災害対策基本法に基づく「新宿区地域防災計画」や「事業継続計画(BCP)」を策定し、地震災害や風水害等に備えてきたところですが、新たな「地域計画」では、大規模自然災害等への備えとして、最悪の事態を念頭において「防災」の範囲を超えた強靭な都市づくりを進めるためのハード・ソフト両面における事前防災・減災及び迅速な復旧復興等に資する施策の総合的な推進方針を示すとのことです。

02.jpg

この「地域計画」の特徴は、各自治体において「リスクシナリオ(起きてはならない最悪の事態)」を想定し、その事態に至らないために事前に取り組むべき施策の方向性を明らかにすることにあるとされています。

しかし、国や都の計画で想定されている45ものリスクシナリオの中には、雪害や津波など新宿区の地理的特性上想定しがたいものや、情報通信や金融インフラの機能停止といった区では対応しきれないものも含まれているとされ、区が想定しておくべきリスクシナリオを絞り込んで検討する必要があります。

また、「リスクシナリオ」を踏まえた「『防災』の範囲を超えた強靭な都市づくり」といっても、具体的に何をどの程度まで行うべきなのか分かりにくいとの指摘もありました。(「防災に限定されずどんなリスクにも対応できるまちづくり」では、際限なく対策事業を行う必要があるのではないかという疑問もあります。)

区では、防災会議委員の方々の意見をうかがい、国や都の計画を参照しつつ、既に存在する「新宿区地域防災計画」や「事業継続計画(BCP)」と整合性を持った「地域計画」を今年度中に策定する予定です。

防災等安全対策特別委員会でも、年末までに作成される素案を確認し、新宿区にふさわしい「国土強靭化地域計画」の策定に向けた議論を行いたいと思います。
posted by 三雲たかまさ at 08:57| Comment(0) | 議会活動

2020年10月19日

【2020年10月14日 総務区民委員会報告】

10月14日午前10時から、新宿区議会総務区民委員会が開催際されました。

10月12日に第3回定例会が閉会したばかりでしたが、調査事件1件、報告事件4件の議題がありました。

SCAN2001.JPG

調査事件では、特別定額給付金給付事業実施結果について説明を受け、質疑を行いました。

全国の自治体で前例のない規模での金銭給付を行ったこの事業ですが、新宿区においては、対象となった22万1590世帯のうち21万6926世帯(97.9%)が申請し、給付を完了しました。

残り2.1%の世帯が給付申請を行っていないことについてその要因を尋ねたところ、若年者単身世帯や外国人単身世帯など日頃区政情報に関心を持たない層の方々に未申請世帯が多かったことが分かりました。
今後同様の給付事業があった際には、こうした層に確実に情報を届けることが重要になってきます。

また、1万5108世帯の方が、マイナンバーカードを使ったオンライン申請を行ったとのことです。
そこで、オンライン申請により行政コストがどの程度削減されたのかと尋ねたところ、今回のようにすべての世帯に紙の申請書を送付する事業では、別途オンライン申請手続きを準備してもコストの削減にはつながらないことが判明しました(考えれば当たり前のことです。)。
今後オンライン申請手続きが充実していきますが、その意義は主に区民の利便性向上にあり、行政コストの削減はケースバイケースであると見た方が良さそうです。

SCAN2002.JPG

報告案件においては、

@令和3年3月21日に予定されていた新宿区平和都市宣言35周年記念事業「平和のつどい」を開催延期すること、

A改正民法施行後も成人の日(「はたちのつどい」)の対象年齢を20歳のままにすること、

B令和3年1月11日開催の「はたちのつどい」は新宿住友ビルの「三角広場」で2回に分けて行い、例年のような飲食提供は行わないこと、

C令和3年1月5日開催の「新年賀詞交歓会」は新宿文化センターで2回に分けて行い、例年のような祝宴(飲食提供)は行わないこと、

が報告されました。

これらは上記Aを除いては新型コロナウイルス感染症を受けての対応であり、また上記B及びCについては流行が終息した後は従前の開催方法に戻すことも検討するようです。
posted by 三雲たかまさ at 15:47| Comment(0) | 議会活動

2020年10月08日

【2020年10月7日 防災等安全対策特別委員会】

昨日は、防災等安全対策特別委員会が開催され、
@「災害時の避難について」(調査事件)、
A「新型コロナウイルス感染症対策本部会議実施状況について」(報告案件)、
B「火災状況について」(報告案件)、
それぞれ区側の説明を受け、質疑を行いました。

このうち、「災害時の避難について」(調査事件)では、コロナ禍において災害発生時の避難所内の感染拡大を抑制するために、国が示した「在宅避難」や「縁故避難」といった避難の分散化の考え方について、議論がなされました。

IMG_20201007_113557302.jpg

避難所に滞在する方々の間の距離を保つためには、これまでと同じ想定で人数を受け入れることが難しくなります。
このことから、国は自宅建物が無事であれば自宅で過ごす「在宅避難」、親類や知人宅への「縁故避難」に取り組むよう自治体に通知しているとのことです。

しかし、「在宅避難」と言っても「自宅建物が無事」か否かの判断は建築の専門家でない区民にとって容易ではありません。最大震度7の地震が何度も発生した2016年の熊本地震では、亡くなった方の4人に1人が避難後の帰宅で犠牲になったと言われています。

区は区内建物の耐震化比率が90%を超えていることを前提として、ある程度の「在宅避難」が可能と考えているようですが、耐震化工事が施された建物であっても耐震性能はまちまちであり、また何度も繰り返される強い揺れに耐えることは想定されていません。

こうしたことから、「在宅避難」を呼び掛けることは、むしろ災害時に区民を危険にさらすのではないかと懸念する意見も出されました。
そもそも、区民に「自宅建物が無事」か否かを判断させ、自宅に戻るよう呼び掛けることは、行き過ぎた「自助」の強調ではないかとも思われます。

IMG_20201007_113612467.jpg

また、「縁故避難」についても、静岡県内の自治体ではまずは避難所に来てもらい、その後安全を確認してから近親者宅への移動を行うよう手順を定めている一方で、新宿区ではこうした手順を定めることなく「縁故避難」という言葉が独り歩きしているのではないかとの指摘がありました。

新宿区民の多くは区内に親類がいない方も多く、また知人宅といっても地方と異なり広い住居にお住まいの方は多くありません。
その中で「縁故避難」を行おうとすれば、ある程度の長距離を移動する必要が出てきます。
余震の危険がある中でこうした移動を推奨することは困難ではないかと思われます。

さらに、現在の避難体制においては、町会・自治会や福祉関係者の方々は、発災時には高齢者や障害者などの要援護者について安否確認を行うこととされていますが、要援護者の方々が避難所に来る前に「縁故避難」をしてしまうと安否確認の取れない方が続出することとなり、混乱が生じることが予想されます。

こうしたことを考慮すると、「共助」である「縁故避難」についても、よくよく考え、区においてしっかりと手順を整理したうえで区民への周知を行うべきと思われます。

やはり行政が優先して行うべきことは、「自助」や「共助」の強調・推奨ではなく、「公助」としての避難先確保の取り組みです。

この点に関し、新宿区では、国や都と連携しつつ、区内の民間宿泊施設等23施設と協定を締結し、感染症の重症化が懸念される高齢者や障害者等の要配慮者を優先して受け入れる避難先の拡大に取り組んでいます。
これら宿泊施設等の空き状況は時期により変動しますが、区は、感染症の流行期には宿泊者も少なく避難者の受入れは可能であると考えているようです。
出席した委員からは、こうした避難先拡大の取り組みをさらに進めるよう要望がなされました。

今回は、定例会中に防災等安全対策特別委員会に付託された議案がないことから、委員会から区側に対し、コロナ禍における避難体制について説明を求め、このような議論が行われました。
今後も、本委員会において積極的に区民の命を守る防災対策について議論を続けていきたいと思います。
posted by 三雲たかまさ at 12:36| Comment(0) | 議会活動