11月12日午後2時より、新宿区情報公開・個人情報保護審議会が開催され、6件の報告案件について説明および審議を行いました。
このうち「障害福祉サービス事業所及び介護サービス事業所の職員に対する新型コロナウイルス感染症のPCR検査業務の委託について」では、PCR検査業務を委託するにあたって委託先である民間検査機関及び検査業務を取りまとめる国立国際医療研究センター(NCGM)に処理させる個人情報の管理が議題となりました。
この事業は、障害福祉サービス事業所及び介護サービス事業所の職員の方を対象として、本年11月から来年2月にかけて、希望する方がPCR検査を受けられるようにするものです。
ただし、事業期間中にPCR検査を受けられるのは1人につき1回のみであり、また全員を一度に検査するものでもないことから、実際には感染者の早期発見・隔離にはつながらず、「安心感」しか得られないのではないかという疑問もあります。
しかし、やらないよりはやった方が良いということで、11月5日の臨時議会では補正予算が可決されたものです。
今回の個人情報保護審議会では、この事業に係る個人情報の流れが具体的に説明されたのですが、その中で特に議論の対象となったのは、PCR検査を受けた方の個人情報の一部についてNGCMが研究のために収集・利用できるとした点です。
収集の際に本人に説明を行った上で同意を得るとのことでしたが、PCR検査を受けるためには個人情報をNCGMに対して提供しなければならないと誤解する方が出る可能性もあるため、十分な説明を行うよう求めました。
また、収集された情報の研究目的での利用についても、本人同意のやり方によっては第三者提供や非識別加工情報として広く利用される可能性が想定されますが、区においてはNCGMとの間で確認がなされていないことが分かり、対応を求めました。
本件のように、情報を収集・管理利用する新宿区、民間検査機関及びNCGMの三者に適用される個人情報保護法令が異なる場合には、新宿区の個人情報保護条例において許されていない個人情報の利用についても、他の法令上可能であることが考えられます。
区の事業が外部委託されることが増加する中、こうした点も踏まえて個人情報保護体制を整備する必要があります。